ロアアームを交換してみた

DIY
 スズキアルトラパンCBA-HE21S(平成14年式)のロアアームを交換してみました。
 実は以前から、運転中に車体からコトコト異音がするのには気付いていたのですが、ずーっとそのままにしていました。
 でも、どんどん音が大きくなり、そのうちに右左折でハンドルを切る時に小さな段差に乗り上げたような衝撃を感じるようになりました。
 衝撃は前輪付近から…。しかも、なんだか左右差があって特に右側の衝撃が大きいような…。

 とりあえず、見てみました。
原因はすぐに分かりました。見てみるもんですねー。左前輪の内側です。これがロアアーム
特にひどかった右前輪の内側に取り付けられたロアアーム。なんだかゴム部分がひしゃげて変形しています。
 どうやって異常を見つけたかというと、持ち上げてみてタイヤ周りの部品をゆすってみました。
ぐらつきがありました。

 調べると、ロアアームという部品で
タイヤと車をつないで、路面から受けた衝撃、振動を緩和するサスペンションの土台となる
・走行中の段差やコーナーリング時などに発生する前後左右の荷重の移動を受け止め乗り心地を良くする
 という車の乗り心地やハンドル操作などといった動きにとても重要な役割をしています。
 
 なるほど。症状とも合うし、なっとくです。 

 特に2枚目のアップの写真に写っている、ボールジョイントボールジョイントブーツ
と呼ばれる部分の変形が酷く、ここが原因のようです。

 ロアアームの部品本体は、車軸であるステアリングナックルにつながっています。
 ロアアームの繋ぎ部分には、ボールジョイントが円滑に動くようにグリスが塗布され、グリス漏れを防ぐ為にボールジョイントを保護しているのがボールジョイントブーツ(ゴム製のカバーみたいなもの)になります。
 ボールジョイントは関節のようなもので、衝撃を和らげ、曲がりやねじりなどを吸収する役割をしています。
 ボールジョイントブーツはゴム製のパーツで、ボールジョイントの周りにたっぷり塗りつけたグリスが飛び散らないようにするための部品(片側1個で500円程度)です。この部品のおかげでボールジョイント内部に水分が侵入し、内部が錆びて固着するのを防いでいます。
 ただ、ボールジョイントブーツは、破れたり劣化したりして中のグリスが飛び出して、10年ごとぐらいに車検や法定点検で「交換の必要があります」と言われることが多いようです。

 このような状態だと車検に通らず修理の必要がありますが、内部が錆びて固着してしまっている場合は、ボールジョイントの打ち替え交換、またはロアアームごとの交換が必要になってしまいます。

 結局、車屋さんにお願いした場合の修理相場は
・ボールジョイントブーツの交換が、1箇所あたり5000~10000円
・ロアアームごとの交換が、1箇所あたり10000円~30000円
くらいです。

 何事も経験だと思い、自分でパーツを取り寄せて、DIY交換することにしました。
 正規品を検索してみると左右2本で25000円くらいで、型番を検索してやっと見つけても専業利用者しか購入出来なかったので代替品で検索してみました。

ラパン CBA-HE21S ロアアーム フロント 左右兼用 2本 対応純正品番 45200-76G20/45200-76G22/45200-76G10/45200-76G21

購入価格は、左右2本で5960円でした。安い。色々と代替品が出ていました。おそらく定期的な交換の必要のある消耗の激しい部品だからでしょう。
近所のホームセンター、コーナンプロに行って割りピン4本を買ってきました。1本8円でした。忘れないように事前に購入してください。
ロアアームは、ボールジョイント部分以外に2か所で車とつながっていました。
ここと
ここです。特にここは、割りピンで止められていました。
 とりあえず、今の3か所を外してみました。割りピンがあるのは最後の写真の一か所のみでした。ボールジョイント部分はしっかりハマっていたので、木材をかましてハンマーで叩いて外しました。
 それなりに固着していたので、潤滑剤のKURE(呉工業) 5-56 のスプレーを使ってみました。このスプレーのおかげかは分かりませんが、外すのは思っていたよりもずっと簡単でした。
外れました…。ボールジョイント部分が、ゆるゆるで水が出てきました…。これが不具合の原因なのは間違いなさそうです…。
左が新品。右が外したものです。なんだか、ボールジョイントブーツの留め具に針金が使われて修理された跡がありました…。
 これで、あとは新品を取り付けるだけ!三か所、留めるだけ!と思ったら、ここからが長かった…。何回やっても三か所のどこかに力が加わって、歪んでハマらない…。
全然、ハマらない…。
 数時間、ハマらなくて四苦八苦してから、気付きました。
 

 あれ?ここ外してなくない??


 ここ外せばいいんじゃない?タイヤの車軸の根元部分。ストラットにつながる部分のネジ2つ。
外してみました。これでした。数時間の苦労は何だったのかと思うくらい、簡単に取り付けることが出来ました。
あれ?ここ外してなくない??
 片方が出来たら、もう片方は1時間ほどで出来ました。

 試乗してみると、右左折のたびにガタガタコトコト鳴っていた異音と振動がピタリと止まりました!

 私が超絶不器用なせいで数時間もかかってしまいましたが、最後の写真のネジ2つを外すことさえ分かっていればそこまでの時間はかからず出来る作業だなー、と思います。興味がある方はぜひ一度ご自分で修理なさってみてはいかがでしょうか。

 なお、車の下敷きにならないように落下防止の措置だけはしっかりなさってください!

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